9類「文学」再履修の最近のブログ記事

ブログ移転企画第4弾も文学です。

函館市文学館の常設展示として紹介されている作家たちです。

函館市文学館は1993(平成5)年にオープンしました。
文学館の建物は1921(大正10)年築造の鉄筋コンクリート造+れんが造2階建て建築、当初は第一銀行函館支店として、1964(昭和39)年からは(株)ジャックスによって使われていました。この建物を1989(平成元)年に函館市が(株)ジャックスより寄贈を受け、函館市文学館としてリニューアルオープンさせました。「景観指定建築物」として、函館西部地区電車道路の町並みを形成する重要な建物といえましょう。


■ 石川啄木(いしかわたくぼく) 明治19(1886)年~明治45(1912)
 短歌・評論・詩・小説 岩手県生まれ 本名石川一(はじめ)
明治40年、「明星」系の文学結社「苜蓿社」(ぼくしゅくしゃ・もくしゅくしゃ)同人との親交が縁で函館に移住、となる小学校の代用教員として弥生小学校に勤務、後に函館日日新聞記者となるが、同年8月大火により函館を離れる。詩集『あこがれ』『呼子と口笛』歌集『一握の砂』『悲しき玩具』

■ 亀井勝一郎(かめいかついちろう) 明治40(1907)年~昭和41(1966)年
 評論 函館市生まれ『転換期の文学』『我が精神の遍歴』
 『函館八景』など

■ 梁川剛一(やながわごういち) 明治35(1902)年~昭和61(1986)年
 画家・彫刻 高田屋嘉兵衛像

■ 井上光晴(いのうえみつはる)昭和元(1926)年~平成4(1992)年
 小説 長崎県佐世保市出身
 『ガダルカナル戦詩集』『虚構のクレーン』『地の群れ』函館文学伝習所を解説


■ 今東光(こんとうこう) 明治31(1898)年~昭和52(1977)年
 小説 『お吟さま』直木賞受賞(昭和32(1957)年)
 『春泥尼抄』『毒舌日本史』『毒舌文壇史』

■ 今日出海(こんひでみ)明治36(1903)年~昭和59(1984)年
 小説
 『天皇の帽子』直木賞受賞(昭和26(1951)年)
 『大いなる薔薇』

■ 齋藤玄(さいとうげん)大正3(1914)年~昭和58(1983)年
 函館市生まれ・俳人 師は石田波響
 『齋藤玄全集 ムムム』『無畔』
 雑誌『壺』 函館公園内に句碑がある

■ 片平庸人(かたひらつねと) 1902(明治35)年~1978(昭和53)年
  民謡詩人

■ 高橋掬太郎(たかはしきくたろう) 明治34(1901)年~昭和45(1970)年
  歌謡作詞 『酒は涙かため息か』

■ 辻仁成(つじひとなり) 昭和34(1959)~
 小説 函館西高校卒
 『海峡の光』芥川賞(平成8(1996)年)
 『ピアニシモ』すばる文学賞(平成元(1989)年)
 『函館物語』(集英社文庫)『クラウディ』

■ 宇江佐真理(うえざまり) 昭和24(1949)~
 小説 函館中部高校・大谷女子短期大学卒
 『幻の声』オール読物新人賞(平成7(1995)年)
 『深川恋物語』吉川文学新人賞(平成12(2000)年)

■ 森本貞子(もりもとていこ) 大正14(1925)年~
 小説 『女の海溝』『秋霖譜』

■ 長谷川海太郎(はせがわかいたろう) 明治33(1900)年~昭和10(1935)年
小説、翻訳 長谷川兄弟長男 3つのペンネーム
 林不忘(はやしふぼう)~ 「丹下左膳」シリーズ
 牧逸馬(まきいつま)~ 『地上の星座』
 谷譲次(たにじょうじ)~ 『踊る地平線』「めりけんじゃっぷ」もの

■ 長谷川四郎(はせがわしろう) 明治42(1909)年~昭和62(1987)年
 小説 長谷川兄弟四男
 『山猫の遺言』『シベリア物語』『張徳義』『無名氏の手記』
 『ロルカ詩集』訳など

■ 久生十蘭(ひさおじゅうらん)明治35(1902)年~昭和32(1957)年
 小説 本名: 阿部 正雄 15のペンネームで函館新聞(昭和2~3年)などに執筆
 『鈴木主水』直木賞受賞(昭和27(1952)年)
 雑誌『海峡』雑誌『生』など

■ 水谷準(みずたにじゅん) 明治37(1904)~平成13(2001)年
 小説 函館市生まれ 雑誌『新青年』編集長
 『ある決闘』『カタカナ姫』『瓢庵先生捕物帳』『窓は敲かれず』
 『獣人の獄』
 雑誌『赤い鳥』に童謡掲載

■ 佐藤泰志(さとうやすし)昭和24(1949)年~平成3(1991)年
 小説 『そこのみで光輝く』『黄金の服』『移動動物園』『海炭市叙景』(遺作)

「隣のブログ」とは何か、という声が聞こえてきそうです。
じつはひっそりと「業務支援ブログ」なるものを書き始めたことがあり、実はそちらがA面だったワケですが、このウラ話版ブログ「for R」のほうを充実させ始めたため、思い立ってこちらに集約することにしたわけです。

「函館市中央図書館業務支援ブログ」
http://www.ing-lab.net/lib-blog/


というわけで、移転企画第3弾、函館・北海道の文学作品等に関する基本文献についてです。カテゴリーは「9類 文学再履修」および「郷土資料」としましょう。
それでは・・・

北海道の文学全般についてのR本
■『北海道文学大事典』 北海道文学館編 1985 R910.33 ホツ
■『北海道文学の流れ』 北海道立文学館常設展図録 1995 K906 ホツ

■『北海道文学史』明治編 木原直彦/著 1975 K902 キハ
■『北海道文学史』大正・昭和戦前編 木原直彦/著 1976 K902 キハ
■『北海道文学史』戦後編 木原直彦/著 K902 1982 キハ
     『北海道文学史』には年表および文学賞受賞歴一覧が掲載

■『北海道文学散歩』木原直彦/著 全4巻 1982~ K902 キハ
■『北海道文学ドライブ』木原直彦/著 全3巻 2005 K902 キハ
 上記二点は各地の文学碑等に関して詳解

■『北海道文学百景』 北海道文学館編 1987 K906 ホツ
■『北海道文学地図』 北海道文学館編 1987 K902 ホツ

北海道の児童文学
■『北海道の児童文学』にれの樹の会/編 K909 ニレ

北海道の詩・短歌・俳句・川柳
■『資料・北海道詩史』北海道詩人協会 1993 K9102 ホツ
■『北海道詩歌紀行』日本詩歌句協会 北冥社 2005 K9102 ニホ
■『北海道短歌事典』北海道歌人会 北海道新聞社 1980 K912 ホツ
■『北海道歌壇史』 北海道歌人会 1971 K912 ホル
■『北海道俳句史』 木村敏男 北海道新聞社 1978 K914 キム
■『北海道川柳史』 斎藤大雄 北海道新聞社 1979 K9148 サイ

■『北海道短歌年鑑』 K912 タン 毎年刊行 近年所蔵なし
■『北海道俳句年鑑』 K914 ホツ 毎年刊行
■『北海道川柳年鑑』 K9148 ホツ 毎年刊行

文学館に関するレファレンスブック
■『全国文学館ガイド』 小学館 2005 R910.6 セン
■『文学館のある旅103』 集英社新書 2004 K906トウ
■『日本の文学館百五十選』淡交社 1999 910.6 ニホ
■『文学館探索』 榊原 浩/著 新潮選書 1997 018 サカ
■『文学館・きたみなみ』木原直彦/著 北海道新聞社 1990 K906 キハ


函館の文学館はいつでもいけそうな気がして、近頃は訪ねていません。
しかしなぜか札幌の道立文学館へ伺う機会が増えました。

函館市文学館 0138-22-9014
石川啄木来函100年記念 直筆資料展「函館の132日間」開催中(10/17まで)
http://www.zaidan-hakodate.com/bungakukan/bun1.htm


北海道立文学館(札幌・中島公園内) 011- 511-7655
特別企画展 太宰治の青春〜津島修治であったころ〜 開催中(8/22まで)
http://www.h-bungaku.or.jp/main.html

藤沢周平ブーム

| コメント(0) | トラックバック(0)

昨年暮れ頃から、藤沢周平が大変なブームです。書店に行くと「週刊藤沢周平の世界」や「藤沢周平のなんちゃらかんちゃら」と単行本ばかりでなくムックなどが数多く刊行されているようです。

もちろん『たそがれ清兵衛』や『蝉しぐれ』などがその火付け役となっているわけですが、「「文学」再履修」を自認する私にとっては、藤沢小説に一家言持つなどということは全くなく、ただただブームを見守るばかりです。(^_^;)

藤沢の「時代小説」というジャンルでいえば、池波正太郎をいくらか読んだくらいで、それかてテレビの「鬼平犯科帳」(中村吉右衛門シリーズ)にハマってからで、文学の愛好などとはまるで程遠いものです。

せっかくの機会ですので、時代小説というジャンルを探ってみました。

■ 藤沢周平(ふじさわしゅうへい)

そのほか大御所では

■ 池波正太郎(いけなみしょうたろう) 『鬼平犯科帳』『剣客商売』シリーズ
■ 山本周五郎(やまもとしゅうごろう) 『赤ひげ診療譚』など、直木賞の受賞を辞退
■ 吉川英治(よしかわえいじ) 『宮本武蔵』など
■ 司馬遼太郎(しばりょうたろう) 『竜馬が行く』『燃えよ剣』など、随筆『街道を行く』が有名
■ 柴田錬三郎(しばたれんざぶろう) 『眠狂四郎』シリーズ

そのほか・・・
■ 津本陽(つもとよう)
■ 海音寺潮五郎(かいおんじちょうごろう)
■ 平岩弓枝(ひらいわゆみえ)
■ 宮尾登美子(みやおとみこ)
■ 山田風太郎(やまだふうたろう)


近世・近代を描き出す書き手もまた時代小説作家ですね。
■ 吉村明(よしむらあきら)
■ 城山三郎(しろやまさぶろう)など


また、函館を拠点に活躍する宇江佐真理さんも時代小説家といえましょう。

■ 宇江佐真理(うえざまり)

これらメンバーをみると「直木賞」の受賞者がずいぶんいるようで・・・

「直木賞」とは
正式には「直木三十五賞」といい、作家の直木三十五(なおきさんじゅうご)にちなむ。
文藝春秋社の菊池寛が直木三十五を記念して、1935年に芥川賞とともに創設、その後、第6回から、財団法人日本文学振興会により運営されている。
大衆文学の新人に与えられる文学賞で、新人賞ゆえに受賞のチャンスは1回、直木賞候補者というのもひとつの肩書きとなっているようです。

>サイト「直木賞のすべて」

また「直木賞」というと、函館ゆかりの作家でも受賞者が何人かいて、久生十蘭、今東光、今日出海などがそうです。

いまさらながら「文学」再履修です。

2階には公開書庫というのがあって、そこには数多くの文学全集が並べられています。
公開書庫はいささかその存在や排架のわかりづらさもあり、利用者の方から、本を探して欲しいとの依頼もしばしばです。

いやはやここで仕事をすることになるのならば「文学」をもう少しまじめに学ぶべきだったとつくづく思います。

文学全集のコーナーを覗くと、逍遙全集・荷風全集・泡鳴全集など、著名な作家は名字が省略されているのですね。
もちろん文学に詳しい方、文学を愛好する方たちには常識なのだと思うのですが、そうでないと聞き慣れない、見慣れないものにも出くわします。
「啄木」はもちろん当館のトップスター「石川啄木」です。
他にもいろいろありましたので、下に書き上げてみました。

『逍遥選集』 916.18 ツホ→ 坪内逍遥(つぼうちしょうよう)
『鏡花全集』 918.68 イス → 泉鏡花(いずみきょうか)
『藤村全集』 918.68 910.81 シマ→ 島崎藤村(しまざきとうそん)
『荷風全集』 918.68 ナカ → 永井荷風(ながいかふう)
『漱石全集』 918.68 ナツ → 夏目漱石(なつめそうせき)
『子規全集』 916.18 マサ → 正岡子規(まさおかしき)
『鴎外全集』 918.68 モリ → 森鴎外(もりおうがい)
『牧水全集』 918.68 ワカ → 若山牧水(わかやまぼくすい)
『蕪村遺稿講義』 911.34 ヨサ → 与謝蕪村(よさぶそん) 
『大近松全集』 912.4 チカ→ 近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)
『定本虚子全集』 918.68 タカ → 高浜虚子(たかはまきょし)
『定本西鶴全集』 918.5 イハ → 井原西鶴(いはらさいかく)
 このへんは学校の教科書で何とか見知ってまして・・・

正直に申し上げますが、ここから先は調べてみて初めて知りました。(^_^;)
『樗牛全集』 918.68 タカ → 高山樗牛(たかやまちょぎゅう)
『泡鳴全集』 918.68 イワ → 岩野泡鳴(いわのほうめい)
『黙阿弥全集』 912.5 カワ → 河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)
『大南北全集』 912.5 ツル →  鶴屋南北(つるやなんぼく)

余談ではありますが、郷土資料のなかでも名前で呼ぶことが多いものを下記に挙げておきました。

「啄木」 → 石川啄木(いしかわたくぼく)
「武四郎」 → 松浦武四郎(まつうらたけしろう)
「波響」 → 蠣崎波響(かきざきはきょう)
「海太郎」 → 長谷川海太郎(はせがわかいたろう)
林不忘、谷譲治、牧逸馬と3つのペンネームをもつ男
「古松軒」 → 古川古松軒(ふるかわこしょうけん)

というわけで、記念すべき連載第1回目、「文学」再履修でした。

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち9類「文学」再履修カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは8類 あなどれずです。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.23-ja