恐れることなかれ「郷土資料」の最近のブログ記事

しばらく連載をお休みしていました。

ぼちぼちまた再開したいと思います。

さて、話題は「手回しオルガン」のことから「わらしべ長者」風に展開します。


先日、北海道新聞日曜ナビ、いわゆる「日曜版」の巻頭に谷目基さんが大きく紹介されていました。

■北海道新聞日曜ナビ TUKURUつくる 谷目基 2007/8/26

谷目さんは、ご存じのとおり図書館1階にある「手回しオルガン」の製作者です。

今回の記事でも図書館のオルガンのことに触れていました。
1階ウィンドウのなかに解説があると思いますが、平成16年9月の台風の際に倒れた旧函館図書館脇のケヤキを製材して作られています。

谷目さんに関することは下記が詳しいと思います。

■ THE JR Hokkaido No.217 平成18年3月号 KM 特集記事

谷目基さん制作の手回しオルガン、道内の公共施設に納まっているのは、函館市中央図書館を含めて四カ所と聞いています。

函館市中央図書館のほか下記にあります。
■ 西興部村 道の駅「花夢(かむ)」  >Web
■ 泊村「ほくでん原子力PRセンター とまりん館」 >Web
■ 厚沢部町教育委員会(厚沢部町図書館の入り口にあります。)

それから公共施設ではありませんが、市内では元町「ギャラリー村岡」にあります。
■ 「ギャラリー村岡」 >Web


参考までに「木に関する郷土レファ本」をちょっと紹介

■『北の木と語る』 西川栄明 北海道新聞社 2003 K754 ニシ
■『北の木仕事 20人の工房』 西川栄明 北海道新聞社 2001 K754 ニシ

「木」に関するレファ本・図鑑は4類の「牧野」あたりをまず考えてしまいがちですが、実は「木材」は6類にあります。
■『世界木材図鑑』 産調出版 2006 R657.036 セカ など


さて、市内でオルガンがあるのはいまのところ図書館と「ギャラリー村岡」だけですが、かのギャラリー店主 村岡武司さんの著書が偶然その前日、(2007/8/25)の北海道新聞「みなみ風」ブックマークに紹介されていました。

■『鐘の音』 村岡武司著 じろじろ大学出版局 2004 K950 ムラ

氏が朝日新聞地方紙面に連載したコラムをまとめたもので、いまはその続編がブログで展開されています。余談ですが、この村岡氏は私の釣りの師匠です。(^^;)

そして、この書評を書いているのは、北海道教育大学函館校の准教授 根本直樹さん。
次回は根本直樹さんの研究室の話題から始めたいと思います。

ブログ移転企画第4弾も文学です。

函館市文学館の常設展示として紹介されている作家たちです。

函館市文学館は1993(平成5)年にオープンしました。
文学館の建物は1921(大正10)年築造の鉄筋コンクリート造+れんが造2階建て建築、当初は第一銀行函館支店として、1964(昭和39)年からは(株)ジャックスによって使われていました。この建物を1989(平成元)年に函館市が(株)ジャックスより寄贈を受け、函館市文学館としてリニューアルオープンさせました。「景観指定建築物」として、函館西部地区電車道路の町並みを形成する重要な建物といえましょう。


■ 石川啄木(いしかわたくぼく) 明治19(1886)年~明治45(1912)
 短歌・評論・詩・小説 岩手県生まれ 本名石川一(はじめ)
明治40年、「明星」系の文学結社「苜蓿社」(ぼくしゅくしゃ・もくしゅくしゃ)同人との親交が縁で函館に移住、となる小学校の代用教員として弥生小学校に勤務、後に函館日日新聞記者となるが、同年8月大火により函館を離れる。詩集『あこがれ』『呼子と口笛』歌集『一握の砂』『悲しき玩具』

■ 亀井勝一郎(かめいかついちろう) 明治40(1907)年~昭和41(1966)年
 評論 函館市生まれ『転換期の文学』『我が精神の遍歴』
 『函館八景』など

■ 梁川剛一(やながわごういち) 明治35(1902)年~昭和61(1986)年
 画家・彫刻 高田屋嘉兵衛像

■ 井上光晴(いのうえみつはる)昭和元(1926)年~平成4(1992)年
 小説 長崎県佐世保市出身
 『ガダルカナル戦詩集』『虚構のクレーン』『地の群れ』函館文学伝習所を解説


■ 今東光(こんとうこう) 明治31(1898)年~昭和52(1977)年
 小説 『お吟さま』直木賞受賞(昭和32(1957)年)
 『春泥尼抄』『毒舌日本史』『毒舌文壇史』

■ 今日出海(こんひでみ)明治36(1903)年~昭和59(1984)年
 小説
 『天皇の帽子』直木賞受賞(昭和26(1951)年)
 『大いなる薔薇』

■ 齋藤玄(さいとうげん)大正3(1914)年~昭和58(1983)年
 函館市生まれ・俳人 師は石田波響
 『齋藤玄全集 ムムム』『無畔』
 雑誌『壺』 函館公園内に句碑がある

■ 片平庸人(かたひらつねと) 1902(明治35)年~1978(昭和53)年
  民謡詩人

■ 高橋掬太郎(たかはしきくたろう) 明治34(1901)年~昭和45(1970)年
  歌謡作詞 『酒は涙かため息か』

■ 辻仁成(つじひとなり) 昭和34(1959)~
 小説 函館西高校卒
 『海峡の光』芥川賞(平成8(1996)年)
 『ピアニシモ』すばる文学賞(平成元(1989)年)
 『函館物語』(集英社文庫)『クラウディ』

■ 宇江佐真理(うえざまり) 昭和24(1949)~
 小説 函館中部高校・大谷女子短期大学卒
 『幻の声』オール読物新人賞(平成7(1995)年)
 『深川恋物語』吉川文学新人賞(平成12(2000)年)

■ 森本貞子(もりもとていこ) 大正14(1925)年~
 小説 『女の海溝』『秋霖譜』

■ 長谷川海太郎(はせがわかいたろう) 明治33(1900)年~昭和10(1935)年
小説、翻訳 長谷川兄弟長男 3つのペンネーム
 林不忘(はやしふぼう)~ 「丹下左膳」シリーズ
 牧逸馬(まきいつま)~ 『地上の星座』
 谷譲次(たにじょうじ)~ 『踊る地平線』「めりけんじゃっぷ」もの

■ 長谷川四郎(はせがわしろう) 明治42(1909)年~昭和62(1987)年
 小説 長谷川兄弟四男
 『山猫の遺言』『シベリア物語』『張徳義』『無名氏の手記』
 『ロルカ詩集』訳など

■ 久生十蘭(ひさおじゅうらん)明治35(1902)年~昭和32(1957)年
 小説 本名: 阿部 正雄 15のペンネームで函館新聞(昭和2~3年)などに執筆
 『鈴木主水』直木賞受賞(昭和27(1952)年)
 雑誌『海峡』雑誌『生』など

■ 水谷準(みずたにじゅん) 明治37(1904)~平成13(2001)年
 小説 函館市生まれ 雑誌『新青年』編集長
 『ある決闘』『カタカナ姫』『瓢庵先生捕物帳』『窓は敲かれず』
 『獣人の獄』
 雑誌『赤い鳥』に童謡掲載

■ 佐藤泰志(さとうやすし)昭和24(1949)年~平成3(1991)年
 小説 『そこのみで光輝く』『黄金の服』『移動動物園』『海炭市叙景』(遺作)

「隣のブログ」とは何か、という声が聞こえてきそうです。
じつはひっそりと「業務支援ブログ」なるものを書き始めたことがあり、実はそちらがA面だったワケですが、このウラ話版ブログ「for R」のほうを充実させ始めたため、思い立ってこちらに集約することにしたわけです。

「函館市中央図書館業務支援ブログ」
http://www.ing-lab.net/lib-blog/


というわけで、移転企画第3弾、函館・北海道の文学作品等に関する基本文献についてです。カテゴリーは「9類 文学再履修」および「郷土資料」としましょう。
それでは・・・

北海道の文学全般についてのR本
■『北海道文学大事典』 北海道文学館編 1985 R910.33 ホツ
■『北海道文学の流れ』 北海道立文学館常設展図録 1995 K906 ホツ

■『北海道文学史』明治編 木原直彦/著 1975 K902 キハ
■『北海道文学史』大正・昭和戦前編 木原直彦/著 1976 K902 キハ
■『北海道文学史』戦後編 木原直彦/著 K902 1982 キハ
     『北海道文学史』には年表および文学賞受賞歴一覧が掲載

■『北海道文学散歩』木原直彦/著 全4巻 1982~ K902 キハ
■『北海道文学ドライブ』木原直彦/著 全3巻 2005 K902 キハ
 上記二点は各地の文学碑等に関して詳解

■『北海道文学百景』 北海道文学館編 1987 K906 ホツ
■『北海道文学地図』 北海道文学館編 1987 K902 ホツ

北海道の児童文学
■『北海道の児童文学』にれの樹の会/編 K909 ニレ

北海道の詩・短歌・俳句・川柳
■『資料・北海道詩史』北海道詩人協会 1993 K9102 ホツ
■『北海道詩歌紀行』日本詩歌句協会 北冥社 2005 K9102 ニホ
■『北海道短歌事典』北海道歌人会 北海道新聞社 1980 K912 ホツ
■『北海道歌壇史』 北海道歌人会 1971 K912 ホル
■『北海道俳句史』 木村敏男 北海道新聞社 1978 K914 キム
■『北海道川柳史』 斎藤大雄 北海道新聞社 1979 K9148 サイ

■『北海道短歌年鑑』 K912 タン 毎年刊行 近年所蔵なし
■『北海道俳句年鑑』 K914 ホツ 毎年刊行
■『北海道川柳年鑑』 K9148 ホツ 毎年刊行

文学館に関するレファレンスブック
■『全国文学館ガイド』 小学館 2005 R910.6 セン
■『文学館のある旅103』 集英社新書 2004 K906トウ
■『日本の文学館百五十選』淡交社 1999 910.6 ニホ
■『文学館探索』 榊原 浩/著 新潮選書 1997 018 サカ
■『文学館・きたみなみ』木原直彦/著 北海道新聞社 1990 K906 キハ


函館の文学館はいつでもいけそうな気がして、近頃は訪ねていません。
しかしなぜか札幌の道立文学館へ伺う機会が増えました。

函館市文学館 0138-22-9014
石川啄木来函100年記念 直筆資料展「函館の132日間」開催中(10/17まで)
http://www.zaidan-hakodate.com/bungakukan/bun1.htm


北海道立文学館(札幌・中島公園内) 011- 511-7655
特別企画展 太宰治の青春〜津島修治であったころ〜 開催中(8/22まで)
http://www.h-bungaku.or.jp/main.html

北海道にも夏の盛りがやってきて、やがてお盆に突入です。
このブログも新しいネタ温存を、というわけではないですが、近頃更新していない「もう一つのブログ」の内容をこちらに移していきたいと思い、再掲になりますが、改めて「for R」版として掲載いたします。
少しずつコメントも加えますので、ぜひご覧を・・・

さて、その第1弾、「箱館戦争・五稜郭に関する基本文献」というものです。

博物館五稜郭分館の保科智冶学芸員に選んでいただきました。<(_ _)>。

■ 五稜郭・箱館戦争 函館博物館五稜郭分館常設展図録 1999K08 ハコ
■ 箱館戦争 武内収太 五稜郭タワー 1983 K390 タケ
■ 埋もれていた箱館戦争 脇哲 みやま書房 1981 K390 ワキ
■ 箱館戦争 星亮一 三修社 2006 K390 ホシ
■ 箱館戦争写真集 菊池明 横田淳 新人物往来社 1999 K390 キク
■ 箱館戦争史料集 須藤隆仙 新人物往来社 1996 K390 スト
■ 箱館海戦史話 竹内運平 みやま書房 1980復刻 K390 タケ
■ 現代に生きる戦略・戦術 箱館戦争 旺文社 1984 K390 オウ

■ 日本城郭大系 1 北海道・沖縄 新人物往来社 1980 K3999 ニホ
■ 名城を歩く23 五稜郭 PHP研究所 2004 K3999 ヒイ

さて、博物館の五稜郭分館は現在、最後の特別展を開催中です。
建物の老朽化と箱館奉行所の復元に伴い、取り壊しが決定しています。

五稜郭分館の建物は、1954(昭和29)年、北洋博(北洋漁業再開記念博覧会)の五稜郭会場、物産館として建てられ、翌年に博物館として開館しました。当時はまだ青柳町の博物館本館もない時代だったそうです。

現在開催中の特別展は「さらば五稜郭の星」として、第1部と第2部に別れ会期中展示内容を大きく入れ替えるということ、第1部が現在開催中で「血戦!戊辰戦争—東北・蝦夷地の戦い—」(7月14日〜9月17日)、第2部が「さよなら これが五稜郭分館だ!
」(10月2日〜11月30日)。8月は休館日なし、その他は月曜日が休館日です。
最後の特別展、夏休みで子どもたちも押し寄せ、保科さんが頑張っていることと思います。

それから五稜郭は奉行所復元の工事中につき、五稜郭タワーの側(一の橋、二の橋)からしか中に入ることができませんので、ご承知おきを・・・

市立函館博物館五稜郭分館 51-2548
開館時間 9:00〜16:00
入場料 特別展期間中につき
一般 個人 400円 大学・高校生 200円 中・小学生 100円

特別展「さらば五稜郭の星」ウェブページ
  http://www.museum.hakodate.hokkaido.jp/event/g_t_2007_index.html

今回は「コヨミヨミトク」そのココロは、「暦を読み解く話」です。

当館の郷土資料目録を眺めていると『戊辰○○』とか、『安政三丙辰年○○』『天保十己亥年五月○○』などというタイトルの資料がザクザクと出てきます。

この戊辰とか、丙辰、己亥というのは、干支といわれるやつで、古文書を読むための基礎の基礎だということを、実は最近知りました。(^_^;)

というのも、上の例では安政3年なので、その年は「丙辰」なんだ、というくらいにしか思っていませんでした。
しかしウチにある超有名資料の由緒書きに丁未とか昭和己卯とだけ書かれており面食らってしまいました。それで読み解くために暦の基本を調べ、この干支が60年周期であること、すなわちおおよそのバックグラウンドを探ることにより、それがいつのことかを知ることができるということを遅ればせながら学びました。

そこでわかったことのおすそわけなのですが、
なんと暦に関する文献というのは、主に4類にありました。どうも直感的には2類や3類を思い浮かべるのですが、やはり今もって天文学との縁が切れないようで・・・

潮の満ち引きは月の引力・・・なんちゃらかんちゃら、という唄の歌詞までついでに思い出してしまいました。

というわけで、参考文献を下記に・・・


■『図録古文書入門事典』 柏書房 1991 R210.02 ワカ
P7~16 第1章 暦と時刻法
新旧暦対照表(文禄年間~明治初期)、十干十二支、方位時刻法などを略解

■『現代こよみ読み解き事典』 柏書房 1993 R449.3 ケン
 二十四節気、七十二候、潮の干満、国民の祝日、陰陽五行思想、十干十二支・祭り・年中行事などを解説。これが基本ツールとなるでしょう。

■『20世紀暦』 日外アソシエーツ 1998 R449.81 ニシ
■『21世紀暦』 日外アソシエーツ 2000 R449.81 ニシ
20世紀(1901~2000)、21世紀(2001~2100)それそれの曜日・干支・九星・旧暦・六曜を調べられる。

それからオマケに手元で西暦・和暦変換をするための、計算サイトを紹介しておきます。


和暦→西暦変換
http://www.netz.co.jp/kenbun/kurasi/dentaku/koyomi.html

西暦→和暦変換
http://www.netz.co.jp/kenbun/kurasi/dentaku/eto.html

こちらは一覧表
和暦西暦対応表(明治以降)
http://www.kumamotokokufu-h.ed.jp/kumamoto/bungaku/wa_seireki.html

年号(元号)一覧表
http://www.kumamotokokufu-h.ed.jp/kumamoto/bungaku/nengoui.html

これらの全てはgoogleなどで「西暦 和暦」で簡単に探せます。(^o^)

勝手に連載を書き続けているのですが、舞台裏などをちょいとご紹介しますと、途切れなく続けるために、いつもは少しばかりの「文章の貯金」すなわち「原稿のストック」を持っているのですが、日曜日に「Hakodadigital Vol.3」なる事業での発表にかかわることになり、その準備のため直前になって慌てて作業に入ったことから、原稿のストックが底をついてしまいました。
かくなるうえは、発表原稿の流用で凌ぐのが良策と、文章をつづり始めています。


■ Hakodadigital Vol.3

今回の発表は「函館における図書館資料のデジタル化 その現状と課題」ということで、まずその前段として、なぜウチにそうした資料があるのかというその背景についてのお話から始めました。

その内容はそのうちもう少しまとめてからと思うのですが、お話のなかでひとつだけ、代表的レファレンスツールに関するお話をしました。

超基本的レファレンスツールに『国書総目録』というものがあります。
「国書」とは「古典籍」や「古文書」などのことを指し、その「古典籍」とは、江戸末期以前の写本・版本全体を明治以降のものと区分して用いる呼び方。

すなわち『国書総目録』は、明治以前の写本や版本のタイトルとそのありかを示す目録なのであります。

■『国書総目録』全7巻+索引 岩波書店 補訂版1993 R025.1 コク

国立国会図書館や内閣文庫、各都道府県立図書館に所蔵される藩文書、大学図書館、寺社や個人の文庫などがその所蔵の大半をしめるわけですが、そうしたなかになんとも誇らしげに「函図」の文字があるではありませんか。

市町村立の図書館で掲載されている館はそう多くはなく、ましてや北海道では、北海道庁、北大附属、道教大附属、北海学園大附属、そして当館しか掲載がありません。

国書総目録に掲載された書誌を手がかりにはるばる遠方から資料を求めてこられる方がおいでになります。
そのほとんどは、いまもOPACに反映されない資料たち、なかなか資料の捜索が難しいものさえありまる。

誇らしいけれども、そのステータスを傷つけないようにするのはなかなか大変なことです。

ちなみに、パッと見とか印象が『国書総目録』によく似た資料に『国史大辞典』というのがあります。
こちらは、日本史に関するあらゆる事項、人名などの調査の基本資料です。いちど触れてみてください。

■『国史大辞典』全15巻 吉川弘文館 1979-1997 R210.03 コク

このふたつは超基本ツールですので、古文書調査は『国書総目録』、歴史調査は『国史大辞典』と覚えておくとよいでしょう。

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